食糞(ウンチを食べること)はワンちゃんの問題行動としては案外多いです。
実は、食糞自体は多くの動物に多く見られる、当たり前な行動なんです。
そのため、飼い主がしっかりしつけないと、なかなかやめてくれなかったりします。
いくら動物とは言え、ワンちゃんは人間に飼育されている動物です。
人間が「してほしくない」と思った行動はやめさせるべきです。
今回は、飼い主としては絶対にやめさせたい「食糞」をしてしまう理由、やめさせ方を説明します。
目次
どうしてウンチを食べるの?
かわいいかわいい愛犬が、もし目の前でウンチを食べてしまったらどうしますか?
ショックですよね?
「えっ?さっきまでなめられていたけど、、」
「チューしたことあるのに!」
なんて感情になりますよね。
では、どうしてワンちゃんはウンチを食べてしまうのでしょうか?
主に考えられる理由は3通りあります。
ウンチがおいしいから
ワンちゃんが普段から食べているフードの中には、栄養価がとても高いものがあります。
ワンちゃんがしっかり消化、吸収していれば問題ないのですが、ワンちゃんによっては消化しきれずに栄養の一部がウンチとなって出てしまうことがあります。
そうなると、ウンチからおいしい匂いが漂ってしまい、ワンちゃんは「あれ?まだおいしそうだぞ!」と思ってしまいます。
ワンちゃんは人間のように「ウンチは汚いもの」なんて思えません。
おいしい匂いがしていれば、それがいくらウンチでも食べられるものだと認識してしまうんです。
ウンチをすると怒られると思っているから
ワンちゃんによくある、しつけの失敗です。
ワンちゃんがウンチをしたときに、何らかの原因で飼い主に怒られてしまった(トイレ以外でした、ウンチを食べた、ウンチを踏んだなど)場合に起こりやすいです。
いくら飼い主が「ウンチを怒ったんじゃない!」と思っても、ワンちゃんはそれがどの行動かなんてなかなか理解できません。
その結果「ウンチをすること自体が悪いんだ」と勘違いをしてしまいます。
飼い主に見つからないように、ウンチを食べることで隠してしまうんです。
この場合は食べるわけではなく、隠すことが目的なため、飼い主の見ていない時に食べてしまうケースがほとんどです。
野性の本能で、ウンチを隠そうとしている
野性の動物は、天敵から見つからないように、ウンチを食べることがよくあります。
ウンチの臭いで、天敵が自分の居場所を特定してしまうことを防ぐためです。
ワンちゃんも元は野性動物です。
ワンちゃんの起源は、野性のオオカミを人間が飼い慣らしたことが始まりだと言われています。
そこから、用途に合わせて品種改良をしていき、現在のように多くの犬種が存在するようになったのです。
現在のワンちゃんにも、この野性の本能が残っている場合があります。
天敵がいるわけではないのですが、本能的にウンチを食べてしまうのです。
食糞の防止や改善の方法
基本的に食糞をやめさせるポイントは2つです。
それが、
「ウンチをすぐに片付ける」と「ウンチの時にほめて気をそらす」
です。
ウンチをすぐに片付ける
食糞をしてしまうワンちゃんにとって、最も効果的な方法です。
ウンチを食べられないようにすれば良いのです。
家の中や散歩中など、ワンちゃんがウンチをするとすぐに片付け、ウンチを食べられない状態を作ります。
食べられない状況が続くことで、食糞の習慣が無くなっていきます。
ウンチをした時にほめて気をそらす
ワンちゃんのしつけの基本は「ほめて伸ばす」です。
「正の強化」とも呼ばれ、正しい行動をしたときに、フードを与えてほめます。
ワンちゃんがウンチをした時、食糞をする前にフードを与えてほめます。
できれば、ウンチの臭いをクンクンかいでしまう前にフードで気をそらせましょう。
「ウンチをするとほめられるんだ」と思うのと同時に、ウンチを食べることよりもフードに意識が行き、食べるという行動をしなくなります。
ウンチよりもおいしいフードを与えることで、ウンチを忘れさせるんです。
根気よく続けることで、ウンチを食べる習慣が無くなっていきます。
※基本的には上で説明した対策で改善していきます。
飼い主がいない間にウンチをする子の場合は、食事の時間を調整し、飼い主がいる時間にウンチをするように操作していく必要があります。
パイナップルで食糞しなくなる!?
「ワンちゃんにパイナップルやトウガラシを与えると、食糞をしなくなる」という噂がありますが、本当なのでしょうか?
実はパイナップルやトウガラシを食べることで、ワンちゃんのウンチの味が変わり、美味しくなくなるらしいのです。
(ウンチのpHを変える)
ただし、効果は一時的なもので、根本的な改善には繋がりません。
中には全く改善しない子もいます。
しっかりしつけることが、将来的にワンちゃんや飼い主の幸せに繋がります。
パイナップルやトウガラシは、あくまで気休め程度、補助的なものと考えましょう。
しつけグッズも効果的
食糞のしつけでワンちゃんを怒ってしまうと、ウンチをすること自体を悪いことだと思ってしまいます。
その結果、ウンチを我慢したり、隠そうとして食べてしまったりと、問題行動が逆に悪化してしまう場合があります。
基本はほめて伸ばすしつけが効果的ですが、しつけグッズなら効果が出ることもあります。
例えば、ワンちゃんな嫌いな臭いや音が出る首輪があります。
これは、リモコンで操作する仕組みで、食糞をするタイミングでリモコン操作を行います。
できるだけ、ワンちゃんに意識していないように装うことで、ワンちゃんは飼い主が関わっていないように感じます。
結果的に、食糞という行動自体を「ダメ」と言うより「嫌なもの」と感じ出し、食糞をしなくなります。
我が家の場合
うちのニコは食糞の習慣がありました。
ニコの場合は、飼い主がいない間にウンチをして、いない間に食べてしまうという状態でした。
ニコはブリーダーの元でケージ暮らしをしていた過去もあるため、食糞対策がされていない環境で育っていたのかもしれません。
うちに来た時も食糞をしてしまっていました。
飼い主がいる、もしくは見ている時にはウンチをしない傾向にあったため、その後のしつけに問題があったのかもしれません。
食糞した時に怒ってしまったため、ウンチ自体を悪いものと思い、飼い主がいない間に片付けてしまっていたのでしょうね。
ニコにはパイナップルは全く効果が無く、ほめて伸ばすしつけもなかなかうまくいきませんでした。
ニコの場合は私たちがいるときにうんちをせず、出かけたふりをして隠れているとウンチをすることがあったため、すぐに現れてほめる、という方法を繰り返しました。
諦めずにこの方法でほめ続けていると、飼い主がいる間にもウンチをするようになってきました。
まだ時々食糞してしまいますが、少しずつ改善してきています。
やはりワンちゃんのしつけには根気がいりますね。
まとめ
ワンちゃんの食糞は、ワンちゃんにとっては不思議ではない行動ですが、人間にとってはあり得ない行動です。
人間の元で暮らしているじょう、問題行動はやめさせないといけません。
なかなか改善しないため、根気のいるしつけですが、あきらめずに続けましょう。
改善の兆しは見えてくるはずです。
皆さんと愛犬が、いつまでも幸せに暮らせるように祈っています。
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